階段昇降機は安全な階段の昇り降りに役立っています

足が不自由な人にとって、階段の昇り降りは困難なものです。介助する家族などが付き添っていても、一緒に転倒してしまう危険性もあります。また、高齢者の方や循環器系の疾患を持っている人などの場合は、階段の昇り降りが心臓に負担をかけてしまうこともあります。自宅にそうした方がいる場合、1階部分に必要なものを揃えるなど、可能な限り生活の中で階段を使わずに済むような配慮が必要です。どうしても階の移動が必要な場面が出てくるときは、階段を安全に昇り降りするために階段昇降機の設置を考えるのも1つの手です。

階段昇降機には、主に2つの種類があります。1つは、いす式斜行型段差解消機とも呼ばれる、階段にガイドレールを設置して、そのレールに沿って昇降機が駆動するものです。昇降機部分が椅子になっていて座れるものや、車いすや人などが乗れる台になっているタイプのものがあります。設置の際には昇降機の確認申請が必要で、設置完了後には昇降機検査資格者に完了検査をしてもらわなければいけません。また、建築基準法でエレベーターの一部と見なされているため、構造認定か型式適合認定を取得している機種しか設置できないという点にも注意が必要です。

もう1つは、可搬式昇降機と呼ばれるタイプのものです。手押しの台車のようなフレームの下に走行装置がついており、オペレーターが後ろから操縦します。エレベーターの無い公共施設などで使われることが多いです。レールに沿って動くタイプのものに比べて安価ですし、介護保険制度を利用して貸与を受けることもできます。ただ、操作が難しい部分もあり、転落や横転の危険性もあります。貸与を行う事業者には、オペレーターを指導する可搬型階段昇降機の安全指導員制度の受講が義務付けられています。オペレーターに対する指導と、適切に操作できるかの確認を行っているので、しっかりと指導を受けて正しい操作方法を身に付けることが肝心です。

法整備などにより、一般家庭でも徐々に使用されるようになってきた階段昇降機ですが、安全に留意すれば自宅の中で行動できる範囲も広がり大変便利なものです。